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災害に備える

下水道による浸水対策

 近年の雨の降り方の局地化・集中化・激甚化や都市化の進展等に伴い、多発する浸水被害への対応を図るため、ソフト・ハードの両面からの水害対策を強化する制度改正が行われた。
 また、これまでの下水道による都市浸水対策の取組を踏まえつつ、気候変動の影響等を考慮した取組を推進するため、下水道による都市浸水対策の中長期的な計画の策定・見直しを通じて、気候変動を踏まえた計画に見直す必要があることが示されている。

【下水道による総合的な浸水対策】


出典:国土交通省HP

業務実績

受注年度 発注者 業務内容
令和4年度 高知県香美市 公共下水道 雨水排水計画に伴う浸水シミュレーション検討委託業務
令和4年度 山形県天童市 雨天時侵入水対策計画策定業務委託(4-1)
令和4年度 千葉県松戸市 幸谷排水区枝線(雨水管きょ)実施設計業務委託(浸水被害軽減対策)

下水道施設浸水(耐水化)対策の推進

 近年、全国各地で豪雨等による水害が頻発し、甚大な被害が発生しています。令和元年東日本台風では、河川からの氾濫や内水氾濫の発生により下水道施設が浸水し、市民生活に多大な影響を与えました。
 重要なライフラインの一つである下水道施設については、河川氾濫等の災害時においても一定の下水道機能を確保し、下水道施設被害による社会的影響を最小限に抑制するための措置を早急かつ効率的に進める必要があります。
 下水道施設のハード対策(耐水化)は、被災時のリスクの大きさや設備の重要度に応じて、段階的に耐水化を推進し、災害時における必要な下水道機能を早急に確保することを目的とします。

業務実績

受注年度 発注者 業務内容
令和4年度 佐賀県みやき町 みやき町浄化センター耐水化(建築)実施設計業務委託
令和5年度 埼玉県荒川右岸下水道事務所 右岸流域新河岸川中継耐水化実施設計業務委託
令和5年度 埼玉県蓮田市 西新宿汚水中継ポンプ場耐水化実施設計委託

マンホールトイレ設置への提案

 平成18年度に下水道地震対策緊急整備事業が創設されて以降,東日本大震災や熊本地震で最も重要な問題となっている点がトイレです。
 ある避難所ではトイレの数が少なく,400人ほどが避難している場所でも男性用の大便トイレが二基しかないなど,衛生面の二次被害も多く見受けられたと報告が上がりました。不衛生はもちろん,なかにはトイレを我慢するお年寄りがエコノミー症候群を発症するなど,トイレが確保できないだけで人体に多大な影響を及ぼすことが報告されています。
 しかし,その中でも熊本地震でマンホールトイレを設置した避難所では「子供も大人も使いやすい」「仮設トイレに比べて段差がなく利用しやすい」「衛生的」「避難所でもすぐに使えた」といった声が多く寄せられ,体調不良による二次被害を少なくすることができたという報告もありました。
 今後いつ訪れるかわからない震災被害に備え,マンホールトイレのより一層の普及が望まれるところです。

【「マンホールトイレ」とは】

 下水道管路にあるマンホールの上に簡易な便座やパネルを設け,災害時において迅速にトイレ機能を確保するものです。
 東日本大震災時には宮城県東松島市で使用(左写真,中央写真)され,熊本地震の際には熊本県熊本市で使用(右写真)されました。


【マンホールトイレの構造イメージ】


出典:国土交通省HP

業務実績

受注年度 発注者 業務内容
令和3年度 広島県広島市 宇品ほか2地区マンホールトイレ実施設計業務委託
令和4年度 山梨県甲府市 マンホールトイレ実施設計業務委託(R4-1)
令和5年度 愛知県安城市 マンホールトイレ実施設計業務委託

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